感染症におけるレーザー治療
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口内炎
我々は、鼻やお口を通して、呼気と新鮮な空気を変換(呼吸=ガス交換)しています。
さらに、お口はガス交換のための出入口であるばかりでなく、様々な形や固さの食べ物を飲み込み易いペースト状になるまで噛み潰す消化器官の入り口でもあります。そのため、お口は食事の際に粘膜が傷ついたり、外部から細菌が侵入したりするリスク下にあります。
通常は、身体の免疫機構である唾液や粘膜の分泌、血液による細胞免疫で外部の敵から守られていますが、免疫力が低下した時に口内炎などを発症してしまいます。 -
口内炎の種類と原因
口内炎とは
単なる傷ではなく、粘膜にできた傷口へ細菌が付着し増殖して起こる細菌感染症です。周囲は白く、中央は潰瘍を起こして窪んでいます。鋭い接触痛を伴い、治癒するまでに1週間から10日ほど必要となります。
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種類
- アフタ性口内炎
- ウィルス性口内炎
- カンジタ菌性口内炎
- アレルギー性口内炎
- ニコチン性口内炎など
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原因
- 歯の尖った角や咬傷による傷
- 歯ぎしりや、くいしばりによる頬や唇の緊張
- 歯列の乱れ
- 慢性ストレス
- 栄養不良
- お手入れ不良
- お口の不潔
- タバコ
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当院の口内炎治療
通常は、口内炎に直接薬剤を塗布すれば3日ほどで治ります。繰り返し生じる口内炎には、原因の除去やレーザーを照射して治療します。
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口唇ヘルペス
口唇ヘルペスとは、風邪などで体調が悪い時や、ストレスや疲れが原因で、唇のまわりに赤い膨らみを伴った水泡ができ、痛みやかゆみの症状があるウィルス性の炎症です。
症状の詳しい経過は、初期では皮膚の熱感やかゆみなどの症状を伴い、半日程度でその周りが赤く腫れてきます。その数日後には細かい水疱が密集してできます。通常、治癒までに2週間以上必要ですが、レーザー照射することで3~5日で治癒します。 -
口唇ヘルペスの原因
ヘルペスになる原因は主に2つあり、①単純ヘルペスウイルスに感染する、②体の抵抗力、免疫機能の低下のどちらかです。
①単純ヘルペスウイルスは、感染力が非常に強く、直接触れる以外にもウイルスが着いたタオルなどに触れるだけでも感染する可能性があります。
また、単純ヘルペスウイルスによるヘルペスの場合、ウイルスの抗体ができても、再感染や再発を繰り返してしまいます。
②体の抵抗力、免疫機能の低下でヘルペスができてしまうこともあり、一度治癒しても、疲れやストレスが溜まると再発の原因となってしまうので、生活習慣やリフレッシュをしっかりととることが大切です。 -
当院での治療方法
口唇に異物感やしこり・痒みなど、ヘルペスの兆しに気付いたら、即ご連絡ください。
処置のタイミングが早ければ早い程、菌が増殖する前に抑え込む事が出来るので、その分治癒が早まります。
主に、レーザー照射しての治療になりますが、必要に応じて投薬や内科への紹介などの対応もさせていただきます。 -
ヘルペス再発防止のため、日々の生活習慣を改善しましょう
疲労やストレスが原因の場合、日々の生活習慣を見直すことが大切です。また、頻繁なアルコール摂取と唇への過度な紫外線照射もヘルペスの原因のため、ご注意ください。
バランスの良い食事や十分な睡眠時間を確保し、免疫力維持に努めましょう。
歯周病におけるレーザー治療
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歯周病菌による炎症が発生している歯ぐきの溝(歯周ポケット)の中を殺菌するために、レーザーを用いることがあります。
レーザーはピンポイントで病巣を殺菌すると同時に、弱っている歯ぐきの血行を促し、症状を改善します。 -
歯周病治療にレーザーを併用するメリット
- 出血が止まる
- 歯石(歯周病菌の死骸)が取り除きやすくなる
- グラグラしていた歯が引き締まって安定する
- 通常の外科的処置に比べ、治癒が早い
むし歯におけるレーザー治療
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通常は、切削器具を使用して、むし歯を削りとりますが、レーザー治療では、レーザーの高エネルギーでむし歯の病巣を殺菌します。従来の方法に比べて痛みや振動が少ないことが特徴です。
歯科治療に対して恐怖心をお持ちの方や、小さなお子様の治療にお勧めです。 -
むし歯治療にレーザーを併用するメリット
- 痛みを感じることがほとんどない
- 目に見えないむし歯菌まで殺菌できる
- むし歯を削る際の「キーン」という音も無く、怖い思いをしないで済む
外科におけるレーザー治療
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頬や舌の異常
口の中のできものと言っても口内炎、水疱、囊胞、腫瘍類似性疾患、前癌病変、腫瘍(良性、悪性)、などさまざまな種類や疾患があります。
口内炎だと思っていたようなものが実は癌ということを耳にしたことがある方もいると思います。口腔がんの初期段階の場合は、通常の口内炎と区別がつきにくい場合もあります。
頬や舌の異常を発見した場合は、放置せず歯科医院で診てもらうことが重要です。 -
こんな症状ございませんか?
- 粘膜に白や赤の斑点がある
- 触ると硬い
- 口の中の痛み・しびれ感
- 眼や顔面の深部痛
- 鼻づまり
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当院の良性腫瘍の治療
線維腫、脂肪腫、乳頭腫などの軟組織の良性腫瘍に関してはメスや電気メス、レーザーなどで切除します。
ただし、悪性化の可能性のあるもの、悪性と思われるものに関しては、迅速に近隣の大学病院や大きい病院へ紹介させていただき、なるべくの早期発見・早期治療に繋げるよう努めております。
美容におけるレーザー治療
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ガムピーリング
たばこや、歯周病など様々な理由で、メラニン色素沈着によって歯ぐきの色がどす黒くなってしまいます。また、歯茎の色には個人差がありますので、生まれつき黒い方もいます。当院では、このようなメラニン色素沈着の除去や歯茎の漂白には、薬液法・レーザー法の2つの方法で対応しております。痛みはほとんどありません。最近では、審美的治療を希望される患者さんが急増しています。
歯と歯ぐきの調和がとれた、健康的で綺麗な口元を手に入れてみませんか? -
歯肉への色素沈着
歯肉の色素沈着について
鏡に映った自分を見る時、目・鼻・口と上から順に視線を送りながら、さりげなくセルフチェックするものです。この時、歯並びや歯の色に注意を払っても歯ぐきの色までチェックすることは意外と少ないです。
実は歯ぐきにも、お肌と同様にメラニン細胞があり、個人差はありますがシミの様な色素の沈着を起こすのです。また、歯の治療に用いた金属から、一部がイオンとして溶け出し歯ぐきに黒い色素として沈着することもあります。
いずれの着色も沈着する場所によっては、非常に気になる場合があり、せっかくの笑顔も台無しです。一度、鏡に向かってスマイルし、セルフチェックをしてみてください。 -
当院の治療方法
当院では、色素による歯ぐきの黒ずみも健康的な(ライブ)ピンクにするため、レーザー照射処置を行っております。
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ガムピーリングの注意点
- 約1週間ほど、熱いものや刺激のある食べ物は口内炎のような痛みを感じることがあります
- ガムピーリング後、歯ぐきの色が2〜7日間ぐらい白っぽくなります
(1週間後くらいから白濁は消失し、健康な歯ぐきの色調になってきます)